事故情報データバンクシステムにおける低周波音に関する事故件数の推移(~2016年4月末)

 事故情報データバンクシステムを元に、苦情件数の推移を管理人が作成しました。(キーワードを「低周波音、給湯器、ヒートポンプ、太陽光、燃料電池、ガスエンジン」で、“いずれかを含む”で検索しました。)

事故情報データバンクシステムにおける低周波音に関する事故件数の推移
2016年4月末まで


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 2009年秋から始まったこの制度ですが、当初は、製品と契約関係のない者、例えば、隣家のエコキュートで被害が発生した場合などの苦情は消費者センターには受け付けらず、集計には反映されていませんが、2012年度からは見直され、隣家の機器に対しての苦情も受理されるようになりました。それでも、いまだにセンターによってはそのような変更を知らずに、依然として隣家からの苦情を却下する自治体もあるようです。

 このグラフからわかりますように、苦情件数の推移に何度か大きな変化が見られます。それは、消費者庁消費者安全調査委員会(事故調)がエコキュートを調査対象に選定した時(2012年11月)や、エコキュートの報告書を公表した時(2014年12月)、エコウィル・エネファームを調査対象とした時(2015年11月)など、メディアで報道された時に一致し、苦情件数は急増します。これは報道がきっかけとなり、消費者センターに被害を届けることに気づかなかった人々が消費者センターへ通報することで、被害件数が増加することになったからだと思われます。
 ちなみに2016年4月15日の事故調会見で消費者庁はエコキュートに関して相談件数は事故調報告書公表前に比べ、毎月約4倍のペースで相談があると答弁しています。 

 被害に遭えば、「まず消費者センターや自治体に知らせましょう」と、当会はサイトで勧めていますが、当会アンケート回答者のうち消費者センターに相談する人は全体の約3割、自治体に相談する人はほぼ半数です。
もちろん、消費者センターに届け、自治体に相談しても自身の問題解決に結びつくことは難しいのですが、国にこの被害に真剣に向き合ってもらうためには、消費者センターや自治体に届けるしか私たちには手段がありません。



 太陽光発電、24時間換気、スマートメーター、床暖房、エアコン、他機器の被害者様の方へ
 
 最近、エコ給湯器の他にも住宅関連の太陽光発電や24時間換気、スマートメーターが問題となりつつあるように思います。これらの被害は単独での被害ではなく、エコ給湯器と同時に被害が起こっている例が多く、当会にあった太陽光発電による被害相談21例では、3例(2016年4月現在)だけが太陽光発電単独での被害です。太陽光発電の被害は、エコキュートやエネファームが販売された直後と同じく、周囲の理解を得られず、大きな困難に直面することになります。
 被害の渦中にある者にとっては、気の遠くなるようなことですが、被害が表面化することが解決には必要で、被害に遭った各人が情報提供し、危険を世に知らせる必要があります。消費者センターを通じて、事故情報データバンクシステムに集計された結果がまとまった数値になれば、事故調の調査対象となる可能性が出てきます。  
 エコキュートの被害は2001年販売直後から発生しているはずですが、11年も経って事故調調査対象となったように、多くの被害者の苦労が積み重なることで、やっとエコキュート被害に目が向けられました。

 事故調はエコキュートの調査後、2014年12月、報告書を出し、各省庁に意見書を出しましたが、被害を取り巻く状況には改善が見られるわけではありません。しかし、これから事故調は報告書を出して終わりとはせず、きちんとフォローアップをしていくようです。
事故調の取り組みが徐々に成果を出していくことを期待し、この経験が他の住宅用機器に生かされることを願っています。

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国会環境委員会質疑 省エネ型の家庭用給湯器から発生する低周波音による健康被害について

「多様化する公害紛争 柔軟に対処を」

 

参議院議員杉ひさたけ氏が2016323日、環境委員会で質問をなさいました。以下、その要約で、youtube「多様化する公害紛争 柔軟に対処を」からの引用です。

”3月23日の環境委員会で、公害紛争の多様化について指摘するとともに、特に低周波音­による苦情や紛争の申請は、騒音や振動といった従来の公害区分に類するものとして柔軟­に対応するよう求めました。
また、環境省作成のパンフレット「よくわかる低周波音」の中に、一部不適切な表現があ
­ることを指摘し、表現の見直しを求めました。
丸川珠代環境相は「誤解が生じないよう、パンフレットの改訂も含め、より分かりやすい
­情報発信に努める」と答弁しました。
 

 youtube1117秒から、省エネ型の家庭用給湯機から発生する低周波音による健康被害における公害事件」も
言及されており、その質疑内容を以下に管理人がまとめました。

杉ひさたけ議員

省エネ型の家庭用給湯機は地球温暖化対策や省エネ対策の推進の中で国の施策としても大きく取り上げられ、近年急速に普及している。しかし、この省エネ型の家庭用給湯機がから発生する騒音で近隣トラブルが増えているといった報道もある。

 

今、公調委には4件申請があり、そのうち1件は省エネ型の家庭用給湯機 によるものである。この省エネ型の家庭用給湯機の中でも特に家庭用ヒートポンプ式給湯器については平成26年度末に消費者庁消費者安全調査委員会(事故調)において健康被害との因果関係についてその可能性を認める報告書が発表された。この報告書にもとづき、平成261219日意見が出された。その意見に対し、取組を聞きたい。

 

公害等調整委員会飯島事務局長

報告書公表後、報告書の内容について都道府県、市区町村の公害苦情処理担当部局に周知を行なった。地域ブロック別の定例会においても本件について周知し意見交換をした。本年度は特に家庭用ヒートポンプ給湯機による事例を重点的に全国から収集して事例集を作成し、地方公共団体に提供した。当委員会としては公害苦情は自治事務であるということをふまえた上で地域の特性に応じて事務処理ができるように引き続き地方公共団体に対する情報提供に努めていく。

 

杉ひさたけ議員
 
低周波音による健康被害は国としても科学的知見、科学的裏づけをしっかりとした上で適切に対策を講じていかなければならない。 

低周波音に対する苦情や紛争の申請といったものは今後増加していくと考えられ、この問題に対しては関係省庁、市町村や都道府県、消費者センター、業界団体などが、それぞれしっかりと対応すべきである。今後、低周波音による申請があった際、公害等調整委員会は低周波音だから取り上げないというのではなく騒音、振動に類するものとして柔軟に取り上げていく考えか。

 

公害等調整委員会富越委員長

公害等調整委員会としては例周波音を周波数の低い音として理解しており、低周波音による被害であれば騒音として対応し申請を受理していく方針である。今後とも家庭用ヒートポンプ給湯機による低周波音による騒音、それ以外も含め、公害紛争の事件の申請があった際には事案に即して迅速適正な解決を図っていく

 

環境省 高橋水大気環境局長

環境省では低周波音への対応として低周波音問題の手引きや低周波音対応事例集を作成している。また測定に関する講習会を開催して自治体が苦情等に対応するための参考例となる情報を発信している。昭和50年代前半から低周波音の健康影響などについて調査研究をしている。

2612月に事故調から環境省になされた意見の

  低周波音の人体への影響についてその解明に向けた研究促進することという指摘について、最新の科学的知見の収集をしている。

  現場での音の測定値が参照値以下であっても慎重な判断を要する場合があることを一層明確にすることという指摘について

平成26 12月に地方自治体に対し再通知をした。参照値以下であっても低周波音を許容できないレベルである可能性が10%程度遺されているので個人差があることも考慮し判断することは極めて重要であるという旨を周知した。地方自治体を対象とした講習会を平成2112月からや計6回開催して周知の徹底を図っている。

 

杉ひさたけ議員

環境省のHP に「よくわかる低周波音」というパンフレットが掲載されており、これは環境省の低周波音に関する公式見解ともいえる資料である。その中に次のような一節がある。

”低周波音は私と私たちの周りに存在しますが、不快感や建具のガタツキを引き起こすような大きさの低周波音はまれにしか存在しません。それにもかかわらずこのような問題を引き起こす低周波音が身の回りにあるのではないかと思い込むことで精神的にまいってしまうこともあります。低周波音に対する正しい知識を身につけていただくことも低周波音との上手な付き合い方の一つです。”


 これは「不快感を伴うような低周波音はまれである、気にしすぎないように」と捉えられる。低周波音による健康被害の可能性に言及した調査委員会の意見書があり、それに対し環境省もきちんと対応しながら、このパンフレットの文言では実際に被害者の心を逆なでしかねない。環境省には低周波音の人体への影響について一層の解明に向けた研究を促進することが求められており、環境省には健康被害に苦しんでいる側に立って科学的知見を駆使して研究に取り組むべき。このパンフレットも約10年近く経過しており、「低周波音をあまり気にしないように。
思い込みだ」とも取られかねないような表現は適切ではない。今後、改定する機会があれば最新の科学的知見や被害の実情を斟酌して誤解が生じないよう何らかの対処を行うべきである。

丸川環境大臣
 これは低周波音の発生メカニズムや影響などが複雑で未解明の部分もあるため住民の不安を招いている場合あると考えてのものである。低周波音に関しては事故調からの意見等踏まえ、新たな科学的知見を集め誤解が生じないよう、パンフレットの改訂を含めて分かりやすい情報発信に努めていく。



被害者の声 17 (アンケートより)

2016年5月2日現在、アンケート回答数は  213件です。
        アンケートはこちら

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被害者の声(寄稿分)


被害者の皆様からお寄せいただきました、被害体験です。

被害者の声9(エネファーム) 
被害者の声8(エコキュート低周波音による被害症状 by 高崎裁判原告)
被害者の声7(エコキュート 移設) 
被害者の声6(エコキュート 音から逃れて) 
被害者の声5(工場被害 解決-その後)
被害者の声4(マンションでの被害 音源はコンビニ?)
被害者の声3(エコウィル)    ・被害者の声3 解決-その後
被害者の声2(エネファーム)   
被害者の声1(エコキュート)


低周波音被害の皆様へ

どうか、あなたの被害を文字にしていただけませんか。あなたの被害を明らかにすることが、いずれ、この被害の拡大防止と被害解決につながります。
連絡先 infrasound@live.jp
 
      

           


         
プロフィール

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Author:swimmy

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