新見正則氏コラムに対する意見2

イグ・ノーベル・ドクター 新見正則の日常 
「低周波音、健康被害との因果関係は?」に対する意見  意見1  からの続き

Cさん

読売新聞様

 2月28日の「低周波音 あいつぐ被害」を記事にしていただき、感謝しております。
 低周波音被害についてメディアがこれほど大きく取り上げたことはかつてありませんでした。当方は以前より何度もメディアにエコキュートやエネファームの被害を訴えてきましたが、メディアはまるでタブーであるかのようにこの被害を扱おうとはせず、そのためにこの被害は世間にほとんど知られることはありませんでした。消費者庁消費者安全調査委員会(事故調)がこの問題を調査対象と選定したころより、だんだんと世間にこの被害が知られるようになってきたように思います。しかし、今もなお、世間の理解がないために被害者はクレーマーと蔑まれ、医師にさえ「気のせい」とか「統合失調症」と扱われることも珍しくはありません。一旦、被害に遭えば,その解決には多大な苦労が必要となります。
 
 そのような深刻な状態でありながら、低周波音被害の本質も実態も何もお分かりでない新見氏が「低周波音 苦情あいつぐ」の記事にとびつき、不勉強なまま、杜撰な主張をする事に被害者として非常に腹立たしく思います。

 新見氏は、イグ・ノーベル・ドクターという肩書でコラムを執筆なさっているのでしょうが、専門家はその専門分野においてのみ専門家であり、一般見識は高くとも素人にすぎません。有名な医師であるとの自信からか、国内の文献調査もせず、誤解と偏見で記事を書いています。海外の論文を読んだとありますが、海外にはエコキュートもエネファームもまだありません(普及していません)。せめてこのようなことを書くのなら、事故調報告書を読み、事前にそれなりの情報を得てからにしていただきたいと思います。

 まるで、コラムの題材に困ったから、最近のニュースを取り上げてみたとしか言いようがない内容であり、このような情報が被害の認知に誤解を与えることを危惧します。大新聞のコラムの持つ社会的影響を考えると、新見氏は十分な準備をして質の高い情報を発信すべきであったと思います。
また、貴紙には、2月28日の記事に続いて、これからも被害の実態を取材し、被害未然防止のために何をすべきかなど、この問題を深く掘り下げていっていただきたいと願います。

 一昔前までは工場にしかなかったような機械が今は住宅地で複数台、深夜も運転しているような時代です。集合住宅用のエネファームも開発され、2030年にはエネファームは530万台まで普及予定となり、さらに24時間換気、床暖房、太陽光発電パワコン等、多種の機器による低周波音の脅威で、安心して住める場所が無くなってしまうことを不安に思っています。


参考までに、新見氏の意見(太字部分)に対し反論を記しておきます。

「滝壺のそばに住む人が滝の音で、また堤防のそばに住む人が波の音で体調を崩したとはあまり耳にしません。一方で、家庭用発電装置や給湯機器が発生源のときは健康被害として報告されます。違いはなんでしょうか。」
 

 被害を起こす低周波音は卓越周波数となっています。車の走行音は低周波音の音圧は高いもののどの周波数も一様に高く、卓越周波数は出現せず、音は気になりませんが、アイドリング時には特定の周波数のみが高くなり、不快感を感じる人も少なくありません。このように同じ低周波音を発生させようとも、状態によって被害感覚は異なるものとなり、滝壺の音が低周波音を含むからと言って、給湯器の音と単純に比較することなどはできません。
 なお、車のアイドリングは一時的なものですが、給湯器や発電機は長時間、稼働し、特に夜間の稼働音が問題になっています。


「あいつが引っ越してきたから、変な音がし出して調子が悪い」といったストーリーが出来上がります。」
 こんな低俗な考えをすることに驚きます。勝手にストーリーを作り、被害者を貶めないでください。家庭用給湯器や発電機のことを語るのであれば、せめて消費者庁消費者安全調査委員会のエコキュートに関する報告書をお読みになってからにしてください。報告書にある19事案のうち2事案は所有者自身の給湯器による被害ですし、また、引っ越しして新居での生活を始めた後で、体調不良をおこし、その原因が隣家の給湯器であると時間が経ってから気が付く場合もあります。新見氏はこのような被害例をどのように説明するのでしょうか。


「仕事でトラックを運転している人、仕事で船に乗っている人、工場の低音環境の中での仕事に従事しているという人には、それは最初から定まった致し方ない事態なので、今さら、くよくよするよりも、致し方ないと思って受け入れることができるのです。」
 臨床医としてこの問題に取り組んだ汐見文隆氏は、労働時の交感神経優位の状態では低周波音の影響は出にくいこと、また作業場では低周波音以外の騒音が高く、それが低周波音をマスクし、被害が生じにくいと仰っています。この被害は労働時ではなく、休息の場である家庭において、静かな夜間に顕著な被害が起こるものであり、労働時と比較することはできません。汐見氏の著書では「漁師である被害者が海では酔わず、家の中で風車による低周波音で船酔いをすると言っている」と記されています。
 

「僕自身は、夜中に空気清浄器の低周波音は気になるのでオフにして寝ています。」
  もし空気清浄器をオフにしたくとも、自分ではオフにできなければどうしますか。隣家の給湯器からの低周波音をマスクするために、使いたくもない空気清浄器を使って眠らなければならない被害者もいます。それでも眠られず、苦しくて夜の街へ出て彷徨う被害者もいます。
隣家の給湯器をオフにしてもらうために、難しい交渉をして、そのあげく裁判まで至る被害者もいます。新見氏のように、機器の所有者が被害者の訴えを単なるクレームとして、新築を妬んだ隣人の嫌がらせと思い込み、真剣に被害を考えもしようとしなければ、被害者は泣き寝入りをするか裁判を選ぶしかなくなります。

  新見氏に望みます。思い込みの塊のような、無責任な記事を書かないで下さい。まず、被害者の手記などを読み、なぜ被害者が被害を訴えているのかを探ってください。医師ならば、先入観を捨てて謙虚に、そして真剣に低周波音による被害者の訴えを聞き、この被害に取り組んでください。汐見医師が私財を投じて、40年以上も、この被害に取り組んでこられたように。
 


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