愛知県春日井市 市議会質問 低周波音による健康被害について 

春日井市 平成27年12月定例会(第5回)-12月10日

伊藤建治市議によりなされた質問が会議録で公開されました。春日井市は、①低周波音に関する情報、②住宅用地球温暖化対策機器の設置上の注意点を周知することについて検討すると答弁し、その後、市は①について「低周波音に関する情報」をHPに掲載し、②については、太陽光発電、エネファームの補助制度案内に注意を追加しました。

自治体が低周波音被害に相談に応じず、測定も拒否するようであれば、議員さんに質問していただいたら、いかがでしょうか。
今まで、高崎市、神戸市、豊中市、和歌山県議会、由良町議会で、低周波音問題を取り上げていただきました。そして、それぞれ広報で被害に対する注意喚起がなされ、世間への周知が進む機会となっています。


質問
低周波音対策について伺います。
 先日,隣家の太陽光発電のパワーコンディショナーやガス発電装置の発する低周波音によって,頭痛,胸の圧迫感,不眠などの健康被害を受けているとの相談をいただきました。

 低周波音とは,人が聞くことができる20ヘルツから2万ヘルツのうち100ヘルツ以下の音をいいます。さらに,20ヘルツ以下は超低周波音といいます。もともと自然界の中には,さまざまな周波数の音がありますが,いずれも単発的な現象です。しかし,産業の発展とともに,人の生活はさまざまな機器に取り囲まれることになり,機械によって同じ周波数の音がずっと出続ける環境がつくり出されるようになりました。

 その中に,低周波音を発するものもあります。低周波音は人間にはほとんど聞こえない音ですが,長期間低周波音にさらされることで,健康被害が生ずる場合があるとのことです。その症状は何となく寝られない,寝ていても起きてしまう,圧迫感を感じるといった漠然としたものから,頭痛,いらいら,肩凝り,動悸,耳鳴り,しびれ,だるさ,微熱,食欲不振などの不定愁訴までさまざまです。厄介なのは,同じ環境下でも全ての人に同じように感じられるものではないということ,また長期間,低周波にさらされて,症状が出てくることも多いということ,耳に聞こえない周波数の低周波の場合は,当事者ですらその原因がわからないことも多いということ。

 これらのことから,周囲の理解を得ることが大変困難で,低周波音と健康被害のメカニズムが明らかにされている今日においても,問題解決までにさまざまなハードルがあるということです。
 そして,昨今,低周波音問題の原因となってきているのが,エコキュートやエコウィル,エネファームといったヒートポンプ給湯器や家庭用ガスエンジン発電装置,家庭用燃料電池などです。これまで大規模な工場の機械などが低周波音の発生元である事例が多かったのですが,これらの家庭用機器の普及によって,低周波音問題はどこでも起こり得る身近な問題になりつつあります。

 環境省や消費者庁は,被害者からの訴えから調査を行い,因果関係が認められた機器については公表し,問題が生じた際には適切な対応をするように呼びかけています。
 しかし,規制基準を設けられるのではなく,目安としての参照値が示されるのみ,問題が生じた場合の対応についても強制力を持つものではなく,当事者間の話し合いで問題解決するほかないのですが,悩ましいのが,先ほど述べましたように苦しみを理解してもらうことが本当に困難であるということです。

 そこでお尋ねいたします。問題が生じた際の当事者間の相互理解を深めたり,低周波を発する装置の設置の際に周辺への配慮を促すために,低周波音被害のメカニズムや実態,解決方法などを広報やホームページなどで周知し,啓発を行う必要があると思いますが,いかがでしょうか,所見を伺います。また,現在,春日井市においてこのような問題の相談を受けたときに,どのように対応しているのか,お聞きをいたします。

答弁
◎環境部長
私からは,低周波音対策についての御質問にお答えいたします。
1点目の低周波音被害の周知についてですが,低周波音については現在,法令の規制基準はありませんが,低周波音問題に対応するため,環境省では低周波音の特性や健康影響,苦情事例等を取りまとめたリーフレットや測定方法のマニュアル,防止対策事例集を作成し,環境省のホームページに掲載しています。
 また,消費者庁ではエコキュートから生ずる低周波音により健康症状が発生した事案について原因を調査し,低周波音の測定結果や健康症状との関連性,設置上の対策などをホームページに掲載しています。

 今後,本市におきましても,低周波音に関する情報をホームページで周知することを検討してまいります。
次に,2点目の相談体制につきましては,エコキュートなど家庭に設置される機器による低周波音の苦情が市に寄せられた場合には,市は機器の稼働状況や申立人宅において,低周波音の調査を行い,環境省の低周波音問題対応の手引書に定める参照値を目安として,設置者に対応策を検討するよう指導しております。

質問  
 現在の春日井市の補助対象に,エコキュート,エコウィルはなっておりませんけれども,かつては補助をしてきたこともありましたし,燃料電池は今も補助対象です。こうした機器は,日進月歩で今後も次々と新しい物が出てきて,補助制度も現状のまま固定したものではないと思いますけれども,補助に当たっては,低周波音の周知も行っていただければと思います。

 相談体制についてですけれども,苦情を受けた場合は調査を実施し,参照値を目安に対応策を指導しているという答弁でした。
 参考までに伺いますけれども,測定の詳細,どのような機器を用いて,どの周波数帯の音を測定しているのか。また,測定にかかわる職員のスキルはどのように担保をされているのか。その精度と信頼性はどうか伺います。そして,苦情が寄せられる件数はどの程度なのかというこ   あわせて答弁を願います。

答弁  ◎環境部長
 相談体制について,2回目の御質問にお答えします。
低周波音の測定器につきましては,周波数範囲1から100ヘルツの低周波音圧レベルが測定できる機器で,1から80ヘルツまでを20区分した周波数についても測定しています。また,測定を行う職員につきましては,環境省が主催する低周波音測定評価方法講習会を受講し,低周波音及び測定器に関する一定の知識を有しております。
測定は環境省が取りまとめました「低周波音の測定方法に関するマニュアル」に従っており,測定の精度と信頼性はあるものと考えております。
低周波音に関する苦情件数ですが,平成23年度から27年度の5カ年において3件であります。

質問  
私は,地球温暖化対策は全地球的に取り組むべき課題で,原発のない社会を目指す上でもこうしたエコ機器には期待をしております。しかし,同時にそれによって低周波音の被害が出るのであれば,これは解決をしなければならない問題であります。

春日井市は,できる得る対応はしていると受けとめましたけれども,低周波音の問題は,音の発生源が何とかならない限り解決はいたしません。最終的には,当事者同士の話し合いによって理解をしてもらい,手だてを講じていくことが必要であります。問題解決まで丁寧に対応いただきたいと思います。今後の春日井市の対応に期待をするものでございます。低周波音については,以上でございます。
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