生活騒音について3 低周波音被害の未然防止について

   前述のように、生活騒音の被害防止のために、多くの自治体が、給湯器や空調機の室外機を隣家からできるだけ距離をとるよう注意している。これらの注意は市民に対して行われているが、機器の設置場所は市民よりもむしろ、住宅施工会社の設計で決定される。よって、行政には、市民への注意喚起・啓発と同時に、事業者、特に住宅施工会社に対する指導が望まれる。すなわち、行政の注意喚起・啓発は無意味としか言いようのない例が多くある。例えば、高崎裁判では、写真のように隣家からわずか2mほどの所に設置されており、他にも当会に寄せられる被害例には「できるだけ隣家から近い所に置くように」設計されたかのような、近隣に配慮のない設計が多くある。法的規制がないということから、事業者の認識が甘いのが原因である。

 

高崎裁判原告は被害を所有者に訴えたところ、法的違反はしていないとされ、施工会社である大和ハウスは、「被害は生じていない あるいは設置場所に関し隣家の影響は考慮に入れてない・今の状況が迷惑がかかるとは思ってない」ということで、被害と過失を認めようとせず、被害発生から原告の勝利的和解まで、49か月もかかった。業界第1位の大和ハウスが、各地の行政の指針や指導を無視し、全国展開でこのような問題のある設計をし、近隣にトラブルの種をまき散らしている。

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高崎エコキュート裁判 左図は日経ビルダー2011.9

 

また、機器販売会社も、ハウスメーカーと同様である。 

エコウィルもエコキュート、エネファームも今は、新築住宅だけではなく既築住宅で、従来の給湯器と交換という形で、設置される。そうすると、従来型の短時間稼働の機器では、問題が起こらなかった場所であったとしても、エコ給湯器の長時間稼働では、被害が起こってしまう場合もある。 

 よって、被害を未然に防ぐためには、機器というものは常に安全というものではなく、設置場所によっては被害が生じるものであることを、製造メーカーも認め、設置条件に問題が有る場合は、無理な設置をせずに、従来型の機器を勧めてほしいと思われる。

 

 神戸市では、右図「平成26年度神戸市家庭用燃料電池システム(エネファーム)設置補助制度のお知らせ」の中で次のような注意喚起を行っている。

 「一般家庭においても、空調機、給湯機器、発電機器などが、低周波音を含む騒音や振動の発生源となり、生活環境に影響を及ぼす場合があります。これらの機器を設置する際には、販売業者や設置業者などとよく相談の上、周辺の住協等への影響を未然に防止するように、十分な配慮をお願いします。」

このように、行政が、市民に注意喚起するとともに、事業者にも厳しい指導をすることにより、以下のような悲惨な被害者を生み出さないでほしい。

 

Aさん(エコウィル被害者) 
 去年9月下旬、隣家にエコウィルが設置。その後、振動と騒音で苦しんでいる。10月から親戚の家で宿泊しているが、生活環境の変化でストレス。隣家には被害を伝えてガス会社とも交渉したが進展はない。機器は敷地境界近く、台所の窓の所に設置され冬はほぼ一日中、テレビを見ていても聞こえてくる。ガスエンジンだけでなく給湯器もすごい騒音。機器設置の境界に寝室があり眠れない。エンジンだけ23時半から6時まで停止しているが、風呂に24時以降に入られると飛び起きる。夜中はガス温水浴室乾燥暖房機の乾燥機能で、家中どの部屋にいても嫌な音が離れない。母が生まれて初めて入院し、兄弟はメニエールで通院中。次から次と病気。調停したが隣は欠席で、調停不成立、一回で終了。ガス会社には隣家が移設する場所がないと言っているとのこと。車四台おける大きな庭があるのに、置く場所がないと?

 

以上

 

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